「夜明けのすべて」にキスシーンはある?題名の意味や結末は?

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「夜明けのすべて」にキスシーンはある? 題名の意味や結末は? バラエティ

※ネタバレがありますのでご注意ください。

映画「夜明けのすべて」は、NHKの連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で夫婦役を演じた上白石萌音さんと松村北斗さんが主演を務めますが、今回はキスシーンはあるのでしょうか?

瀬尾まいこさんの同名小説が原作ですが、気になる映画の題名の意味や物語の結末はどのようなものなのでしょうか?

第74回ベルリン国際映画祭【フォーラム部門】正式招待作品であり、世界からも注目を集めている2024年の注目作品です。

この映画では、心に障害を抱える主人公たちの日常を描いていますが、三宅唱監督による彼らの言葉を丁寧に繋いで映像で表現したとても穏やかな気持ちで見ることのできる映画です。

監督のコメントでもありますが、言葉を撮った、と言ってもよい映画です。

上白石萌音さんと松村北斗さんが主演ということでキスシーンのあるような恋愛ものではないかとも思ってしまいますがどうなのでしょうか?

この記事では、「夜明けのすべて」という題名の意味や結末も含めてこの映画の気になるところをご紹介します。

「夜明けのすべて」にキスシーンはある?

結論から言うと、キスシーンはありません。

この作品は恋愛映画ではありません。

話題性のある注目の若手俳優の共演ですが、男女の恋模様やロマンス、肉体関係を描いたシーンは一切ありません。

上白石萌音さん演じる重度のPMS(月経前症候群)を抱える藤沢さんと、松村北斗さん演じるパニック障害を持つ山添くんのダブル主演映画です。

二人は同じ職場で働きながら、些細なことをきっかけにお互いのことを知るようになり、少しずつぎこちないけれど助け合うようになります。

社会でもがきながらも少しずつ前に進み、なんとか自分の居場所を見つけ出してわずかずつ前に進んでゆく様子が、淡々とひとつひとつ緻密にとても丁寧に描かれています。

中でも、パニック症のために床屋にさえも行くことができない山添くんの長く伸びた髪の毛を、ひょんなことから藤沢さんが切ることになったシーンは秀逸です。

藤沢さんはひとハサミ目であり得ないくらい山添くんの髪をバッサリ切ってしまい大騒ぎになり、二人が繋がってゆくきっかけとなったのですが、実に繊細に緻密に描いています。

本当に髪を切ってしまっておりワンカットしか撮れない本番一回限りのシーンテイクなので、上白石萌音さんはマネキン相手に何度も練習をしたそうです。

「夜明けのすべて」題名の意味は?

持病があり人と接するのが不器用な主人公たちが日常の出来事をきっかけに、おっかなびっくりつながってゆきます。

お互いに支え次第に成長しつつ、やがて病気とも向き合うことができるようになって落ち着いてゆく様子には、観る人に何か、未来への淡い希望や期待を感じさせるものがあります。

題名の「夜明けのすべて」は「夜」と「明ける」と「すべて」に分けられます。

この作品で問うている「夜」とは、光の無い見えない暗闇の世界であり、先に進めず不安で苦しく不自由で思い通りにうまくいかない状態のことを暗示しているかのようです。

しかし夜があるからこそ、地球以外の世界があることを知り、目的地に辿り着くための目印にしたり、光の無い闇の世界で安心して暮らす工夫を凝らすことができるようになったのです。

「夜」とは日常の生活がうまくいかないさまざまな問題、のことを示していて、それが「明ける」とは問題が解決することを端的に示しているのだと思います。

映画では、この世のひとつの真実として地球が自転している限り、それが誰にも等しくやってくる、とされています。

「すべて」というのはうまく立ちゆかないのだけれど何とかなって前に進むということが誰にでも等しく起こり得るよ、と示唆しているかのようです。

映画ではプラネタリウムのナレーションで藤沢さんがこの「夜」の世界についての説明をするシーンがあり、そこでこの物語のクライマックスを迎えます。

上白石萌音さんの朗読は、静かで穏やかでやさしく心に響くものがあり、まるで山添くんを含めて自分たちに言い聞かせているようでもあります。

映画の中でプラネタリウムを鑑賞した観客に小さな感動を与えるこのシーンには、映画を鑑賞する人には希望と勇気を感じさせるものでもあります。

自分を救うことはできないけれど同じような困難を抱えている他人には、毎度とはいかなくてもわずかでも助けになったり、支えてあげたりすることができるんだよ、と教えてくれています。

持病を抱えてうまく社会生活が立ちゆかない毎日を送っている人々にとっては、この穏やかなテーマの映画が数少ない救いとなるかのようです。

誰かの助けになることができる、ということは、自分を助けてくれる誰かが現れるかもしれない、ということだからです。

「夜明けのすべて」結末は?

藤沢さんはパーキンソン病を抱えてうまく歩けなくなってしまった母の介護のために今の職場を辞めて地元で転職し、故郷の自宅に帰ります。

山添くんは元の職場に戻れるよう尽力してくれていた元上司に断りを入れ、転職した今の職場で仕事を続けることを選択します。

藤沢さんも山添くんも病気を抱えたままで問題は解決していませんが、社会の中でそれぞれ自分の居場所を見出し、なんとか暮らしてゆくようになる姿が描かれています。

「夜明けのすべて」を見れる配信サービスは?

夜明けのすべてをオンラインで視聴できる配信サービスをご紹介します。

配信元タイプ料金
Amazon Primeレンタル500円~
楽天TVレンタル550円~
Netfix動画配信790〜 1,980円(税込)

「夜明けのすべて」にキスシーンはある?題名の意味や結末は?のまとめ

「夜明けのすべて」にキスシーンはあるのか、ないのか、題名の意味や結末はどうなるのか、気になるところを記事にまとめました。

結論としてはキスシーンはありません。

題名の意味は全ての人に等しく夜(=前が見えず困難な状況)は訪れるが工夫次第でなんとかなる可能性もあり、必ず明けるものでもあるよ、ということです。

結末は二人が結ばれるという類のものではなく、反対に別れてそれぞれが各々の生き方を見出してゆく、というものです。

「夜明けのすべて」には持病があり社会に上手く適応できない人々にエールを送る映画です。

また、持病が無くても社会で生きづらさを感じている人には希望を感じさせ、勇気を与えてくれる作品でした。

2024年を代表する映画のひとつになることでしょう。

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