ChatGPTを使っていると、「どのモデルを使っているのか?」「モデルは切り替えられるのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
ChatGPTには複数のモデルが存在しそれぞれ性能や用途に違いがありますので、適切なモデルを選ぶことで、対話の精度や応答スピードが大きく向上します。
しかし、モデルの種類が増えた今、自分に合ったChatGPTのモデルを見極めるのは簡単ではありません。
そのため、本記事ではChatGPTモデルの特徴や種類を比較しながら、ユーザーが自分の目的に応じて最適なモデルを選び、切り替え できるようになることを目的としています。
特に、無料と有料で使えるモデルの違いや、切り替え にともなう注意点など、実際の利用で役立つ情報を詳しく紹介します。
さらに、現時点で利用可能なすべてのモデルを一覧形式で比較し、それぞれの違いを明確に整理しています。
2025年7月現在では無料利用でも高度な推論モデルを備えたGPT-4oが制限付きながら利用できるようになり、アウトプットの品質が格段に向上しました。
モデル選びに迷っている方、ChatGPTをもっと使いこなしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
ChatGPTで切り替えることのできるモデルの種類や比較を解説!

ChatGPTで選べるモデルには、多種多様な特性をもつバージョンが揃っていますが、用途や性能、料金の違いから、どの モデル が最適かを見極める必要があります。
ここでは2025年7月時点でPCブラウザで選択可能なモデルを一覧し、無料利用と有料利用の区別も含めて、切り替え可能なモデルの種類を比較し詳しく説明します。
- GPT‑3.5(Turbo含む)
- GPT‑4o/GPT‑4o mini
- GPT‑4.5
- GPT‑4.1/GPT‑4.1 mini(API提供からチャットに追加)
- o1/o1‑mini/o1‑pro
- o3/o3‑mini/o3‑mini‑high/o3‑pro
- o4‑mini/o4‑mini‑high
無料で利用できるモデル
無料利用できるモデルはデフォルトでは、GPT-4oになっていますが、すぐに制限上限に達してしまい自動的にGPT-3.5に置き換わるようです。
- GPT‑4o(2024年7月以降、無料ユーザーのデフォルトモデルになっているが無料利用には制限有)
- GPT‐3.5:旧モデル
有料利用プランで使えるモデル
GPTシリーズとoシリーズの2つのラインナップから成ります。
高度な推論が可能なモデルとなっており、扱える量とアウトプットの質が格段に進化しました。
- GPT‑4o(Plus/Proプラン)無料では利用上限の制限有り。
- GPT‑4.5(研究プレビュー、新規性と感情知能優位、Plus・Pro限定)
- GPT‑4.1/GPT‑4.1 mini(2025年4月発表、2025年5月チャットに導入)有料プラン対象、無料には未提供。
- o1シリーズ(o1、o1‑mini、o1‑pro):高度な推論と科学的処理に強く、Proプラン限定またはAPI限定。
- o3シリーズ(o3、o3‑mini、o3‑mini‑high、o3‑pro):高精度な技術・数学・画像タスク向け。o3‑mini は無料でも使えるケースあり。
- o4‑mini/o4‑mini‑high:2025年4月リリース。軽量かつ推論能力高い。Proや有料ユーザー向け。
モデル比較一覧表
GPT‑4o 無料版の制限については、一定の使用量超過時や高負荷状況では自動的にGPT‑3.5(厳密にはGPT‑4o mini相当)に切り替わる仕様です。
つまり、無料利用ではGPT‑4oを使い続けられない場合があり、その際は性能の低いモデルにフォールバックします。
比較一覧表
モデル名 | 無料/有料 | 特徴 | 最大トークン長 | 得意な用途 | 制限など |
---|---|---|---|---|---|
GPT‑4o mini | 無料 | 軽く高速、マルチモーダル対応 | 128K | 日常会話、画像読み取り、翻訳等 | GPT‑4oに制限されるとGPT‑3.5に自動切替される |
GPT‑4o | 有料(Plus/Pro) | 万能型、速度とマルチモーダル性能優秀 | 128K | 文書作成、画像、音声、翻訳 | 無料時は制限で切替あり |
GPT‑4.5 | 有料(Plus/Pro) | 感情知能や創造性に優れる次世代型 | 128K以上 | 感情的表現、クリエイティブ文章 | 無料利用不可 |
GPT‑4.1 | 有料(Plus/Pro/Team) | 100万トークン対応、コーディング向け性能 | 1M | 大規模文書、コード生成・修正 | 無料プランでは未提供 |
GPT‑4.1 mini | 有料(Plus/Pro/Team) | 軽量高速、100万トークン対応 | 1M | 長文処理、指示フォロー型タスク | 無料ユーザーにはない |
o1/o1‑mini/o1‑pro | 有料(Pro/API) | 複雑推論・科学・数学に強い推論モデル | 最大200K/100K | 科学計算、論理推論、複雑問題 | 資源重く、応答遅い |
o3/o3‑mini/o3‑mini‑high/o3‑pro | o3‑miniは無料利用可 | o1進化型、画像推論・プログラミング・数学に高性能 | 最大100K | 高度な技術解析や構造化出力 | 無料版はminiのみ |
o4‑mini/o4‑mini‑high | 有料(Pro/API) | より高速、低コスト、高精度推論に特化 | 128K | データ分析、コード補助、迅速な技術応答 | o4‑mini‑highは高精度重視ゆえ応答少し遅い |
複数モデルの分類と用途特性
- 万能型の日常用途にはGPT‑4oがおすすめ
- 感情表現やクリエイティブ性が必要な場面ではGPT‑4.5
- プログラミングや長文文脈、大規模処理にはGPT‑4.1系
- 科学・数学・論理推論などにはo1/o3シリーズ
- 高速かつ推論重視ならo4‑miniシリーズ
なお、GPT‑5の登場は2025年8月頃と報じられていますが、本記事では現時点でChatGPTインターフェイスに実装されているモデルのみを扱っています。
次モデル:ChatGPT-5.0の概要
最新の報道では、OpenAIは2025年8月上旬にもGPT-5モデルをリリースする準備を進めているとされており、最終的な安全チェックが行われている段階とされています。
期待される機能と特徴
- 推論能力の向上と幻覚の低減:
- GPT-5は、現在のモデルよりもはるかに優れた推論能力を持ち、事実の正確性が向上し、いわゆる「幻覚」(誤った情報を生成すること)が大幅に減少すると予想されています。
- OpenAIの「o3」モデルで培われた構造化された推論能力が統合されることで、より信頼性の高い応答が期待されます。
- 真のマルチモダリティの強化:
- GPT-4oでテキスト、画像、音声のインタラクションが導入されましたが、GPT-5ではさらに洗練され、動画処理能力も追加される可能性が指摘されています。
- SORA(OpenAIのテキスト-動画生成モデル)の技術が組み込まれることで、より多様な形式の情報を理解し、生成できるようになると考えられています。
- 統合された統一モデル:
- OpenAIは、これまで個別に存在していた推論能力を持つ「oシリーズ」モデルと、汎用的な「GPTシリーズ」モデルを統合し、あらゆるタスクに対応できる単一のシステムとして機能することを目指しています。
- これにより、ユーザーはよりシームレスで直感的なAI体験を得られると期待されています。例えば、画像をアップロードして説明を求め、キャプションを作成し、航空券を予約し、パスポートを忘れないようにリマインダーを設定するといった一連のタスクを、単一のチャットで実行できる可能性があります。
- コンテキストウィンドウ(文脈長)の拡大と長期記憶:
- 過去のモデルリリースと同様に、GPT-5では処理できる情報量(コンテキストウィンドウ)が大幅に拡大すると予想されています。これにより、より長く複雑な会話や、大量のデータに基づいた分析が可能になります。
- ChatGPTに導入されつつある長期記憶機能も強化され、ユーザーの過去の会話内容や好みをより詳細に記憶し、パーソナライズされた体験を提供できるようになると考えられています。
- エージェント機能の強化:
- 現在テストされているChatGPTエージェントのフィードバックがGPT-5のトレーニングに活用される可能性があり、ユーザーに代わってオンラインでタスク(チケットの予約やカレンダーの整理など)を実行する能力が向上すると見られています。
OpenAIは、GPT-5の展開に先立ち、誤情報、偏見、悪用に関する懸念に対処するため、堅牢な安全テストを優先していると報じられています。
ChatGPT-5.0は、OpenAIが目指す「汎用人工知能(AGI)」への重要な一歩と位置づけられており、そのリリースはAIの能力を大きく押し広げるものとして期待されています。
ChatGPTでモデル切り替え方法を解説!

ChatGPTを使う際、モデルの性能や特性に応じて切り替えることで、より適した回答を得ることができます。
このセクションでは、PCのブラウザ版ChatGPTを前提に、モデルの切り替え方法を初心者にもわかりやすく解説します。
モデル切り替えがうまくできない原因や対処法、切り替えに関する注意点なども詳しく取り上げます。
ChatGPTのモデル切り替えができる場所と手順
ChatGPTでは、チャット画面の上部または左側に「モデル選択エリア」が表示されます。
有料版ではそこをクリックすることで、利用可能なモデル一覧が表示され、希望するモデルを選択するだけで簡単に切り替えられます。
現在は「GPT-4o」「GPT-4.5」「GPT-4.1」など、ユーザーのプランに応じて表示されるモデルが異なります。
Plus・Proプランユーザーの切り替え方法
有料版のPlusやProに登録している場合、以下の手順でモデル切り替えが可能です。
- ChatGPTの左サイドバー上部で「GPT-4」を選択
- 「▼」マークを押してモデル一覧を表示
- 利用可能な「GPT-4o」「GPT-4.1」「GPT-4.5」などを選択
- 選択するとすぐにそのモデルが適用され、画面上にモデル名が表示される
一度選んだモデルは、そのチャットセッションでずっと使われます。
別のモデルにしたい場合は、新しいチャットを開始して再度モデル選択を行います。
無料プランユーザーの切り替えの現状
無料プランでは基本的に「GPT-3.5」または「GPT-4o mini」が提供されており、自由に選べるモデル数は限られています。
OpenAIの公式発表では、無料ユーザーに提供される「GPT-4o」は、利用制限がかかった場合に自動的に「GPT-3.5」に切り替わる仕様になっています。
このため、無料ユーザーが意図的にモデルを切り替えることはできず、実質的にはシステム側で自動判断されます。
モデル切り替えができないときの原因と対処法
以下のような原因により、モデル切り替えがうまくできない場合があります。
- ブラウザが古いバージョンである
- キャッシュやCookieが干渉している
- ネットワークが不安定
- 無料プランで制限されている
このような場合は、以下の方法で対処しましょう。
- ブラウザを最新版に更新
- キャッシュとCookieのクリア
- 一度ログアウトして再ログイン
- 異なるブラウザで試す(例:Chrome→Edge)
- PlusプランやProプランへアップグレードする
モデルごとの切り替えのポイントと注意点
各モデルには以下のような特徴がありますので、利用用途や目的に合ったものを選びましょう。
- 「GPT-4.5」は文章の構成力に優れているため、記事作成やライティングに向いています。
- 「GPT-4.1」は100万トークン対応で、長文処理や複雑な論理処理におすすめです。
- 「o3」シリーズは画像や数学問題の推論に強く、エンジニアや研究者向けです。
- 「o4-mini」などは応答が高速で、素早く情報を取得したいときに最適です。
また、モデルの切り替えはAPIでの利用にも影響を与えるため、開発者はエンジンIDを正確に記述する必要があります。
モデルを切り替えたときの変化
モデルを変更すると、同じ質問でも回答内容や表現、スピードが変わります。
たとえばGPT-4.5ではより自然で人間的な回答が得られますが、GPT-3.5ではシンプルで直接的な応答になります。
モデルの違いによって、求める情報の質や表現が大きく変化するため、用途に応じて切り替えるのが重要です。
ChatGPTアプリでのモデル切り替え
PCブラウザ以外でも、iOSやAndroidのChatGPTアプリからモデルの切り替えが可能です。
ただし、モバイル版は画面サイズやUIの違いにより、切り替え操作が異なる点に注意が必要です。
本記事ではPCブラウザ版に特化していますが、基本的なモデル選択の考え方は同じです。
以上がChatGPTのモデル切り替え方法の全体像です。
使うモデルによって体験が大きく変わるので、使用目的に応じて最適なモデルを選び、効果的に活用してください。
ChatGPTでモデル切り替えはどうやるの?モデルの種類比較や方法を解説!まとめ

ChatGPTモデルの切り替えや比較による性能の違いの把握は、活用の幅を広げる上で非常に重要なポイントです。
それぞれのモデルは、用途や特性が大きく異なっており、どれを選ぶかによって得られる体験も変化します。
無料プランで利用できるモデルは限られており、GPT-4oに制限がかかると自動的にGPT-3.5に切り替わる仕組みがあります。
そのため、安定して高性能なモデルを使いたい場合は、有料プランの利用が推奨されます。
また、モデルの種類ごとに、得意とする分野やトークン制限、応答速度なども異なります。
たとえば、GPT-4.5は創造性や人間らしさに優れており、GPT-4.1は長文処理や技術的な内容に強みを持っています。
切り替え可能なモデルの種類を比較し、違いを理解していれば、自分の目的に最適なモデルを効率よく選択できます。
有料版でPCブラウザを使っている場合、ChatGPTのインターフェイスから簡単にモデル選択ができるため、操作面でも心配はありません。
今回の記事では、ChatGPTモデルの全体像を把握し、具体的な切り替え方法やモデルごとの特徴の比較を詳しくお伝えしました。
日常会話、創作、プログラミング、論理推論など、使う場面に応じた最適なモデルを選び、ChatGPTをもっと便利に活用していきましょう。
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