高木さんは西片のことをなぜ好きなのでしょうか?
ひょっとして漫画には出ていない何かの出会いや、何らかのきっかけがあったのでしょうか?
この漫画の前提条件にもなっている「高木さんは西片を好き」なのは何故なのでしょうか?
この記事では、「からかい上手の高木さん」(山本崇一朗氏作品)で高木さんが西片を好きな理由について考察してみました。
この漫画は真っ直ぐストレートに10代前半の男女の純粋な恋心を描き切った作品で、現時点でこの手の漫画作品の中ではナンバーワンのまちがいなく傑作です。
高木さんが西片を好きな理由を全巻通じて考察し、原因と思われる出会いやきっかけが何なのか考えてみました。
高木さんが西片のことをなぜ好きなのか、みなさんの考えはいかがでしょうか?
高木さんが西片を好きな理由は?
なぜ好きか?答えは全20巻178話からなる原作漫画の中に出ていると思います。
また、読む人によって違ったり、同じだったりするかもしれません。
ここでは私が感じたことを記載していますが、みなさんの考えと比べてどのようなものか、参考になればたいへん幸いです。
小説の書き出しのような出会い
西片は中学校初日・入学式の日に遅刻してクラスに入ってきます。
原作漫画では第7巻第1話です。
クラスでは丁度みんなが一人一人、自己紹介をし終わったところでした。
自己紹介が終わってクラスの皆がわいわい話をしているところに、遅刻して入ってきた西片です。
西片くん、ちょっと、ひと足、遅かったね~。
ついでのような形で自己紹介を始めますが、用事でクラスを訪ねてきた他の先生に途中邪魔されて、きちんと自己紹介をできないまま不本意な内容で終わってしまいます。
席決めとなり西片の席はクラスの後ろの一番窓側のすみっこの席になりましたが、隣が高木さんなのでした。
高木さんから話しかけられ、自己紹介のタイミングが合わなかったことで会話が始まりますが、西片は遅刻してきた理由を高木さんに返答します。
高木さんて人のせいだ・・・
それを聞いて高木さんは固まってしまいます。
どういうことなんだろう、もしかして・・・。
西片は遅刻してきたので隣の女子が、拾って届けたハンカチの持ち主の高木さんであることをまだ知りません。
一方で、高木さんは、西片が高木さんが落としたハンカチを職員室へ届けてくれたので遅刻してきたことをまだ知りません。
高木さんは、その後すぐ行われた体育館での入学式後に職員室に寄って落としたハンカチを取り戻し、今朝の西片に起こった出来事の推移を理解します。
さっそく落としもののハンカチをネタに西片に第1回目のからかい勝負を仕掛ける高木さんですが、西片は極めて単純で純朴な反応を返し、初回勝負にものの見事に負けます。
この、最初の出会いがとても良かったのだと思います。
名字の刺繡の入った大切なハンカチを落として、それを拾って届けてくれたのが、親切で純朴で平凡な普通の中学男子だったのです。
これで一気にハートを射抜かれた、とまでゆくインパクトがあるものではありませんが、高木さんが西片に普通ではない特別な好印象を抱いたことは、間違いありません。
まるでよくできた小説のような馴れ初めですね。
西片が高木さんにはやさしい
西片は高木さんにとてもやさしいのです。
西片は高木さんに毎日何度もからかわれて、負けて悔しい思いをしますが、嫌がったり、怒ったり、決してそのようなことをしません。
西片は、これは二人の間ではからかいはごく日常のありふれた出来事だととらえて振舞っているのです。
たぶん、西片は負けず嫌いなんですね。
いつか高木さんを同じからかい勝負で見返してやろうと目論んでいるんですね。
だから、高木さんにからかい勝負以外の仕返しやいじわるをしたりしません。
とにかく忍耐強く高木さんのするがまま全て受け入れているのです。
ひょっとしたら、高木さんにとってこのような同い年の男子は初めてだったのかもしれませんね。
小学校時代に嫌な思いをしたのかもしれません。
西片が高木さんには誠実
西片は高木さんに対しとても誠実です。
言われたことにひとつひとつ丁寧に誠実に対応します。
毎日のからかい勝負もいやだとかそれは駄目とか断ったりせず誠実にひとつひとつ対応しています。
また、うそを付けません。
恥ずかしいタイトルの漫画を買ったときには、うそをついても高木さんの突っ込みに堪えられず、うそだとばらしてしまったりします。
また、からかい勝負が目的とは言え、高木さんが日直の日は同じように早く学校に来たり、ともに学校生活を送っています。
高木さんのちょっかいに嫌がらず真正面から誠実に向き合っています。
西片なりにポリシーを貫いている
隣の席の高木さんに毎日からかわれ、いじられている西片君ですが、他の人に救いを求めたり、関係を解消しようとして先生に席を変えてもらうように進言したり、現状変更をしようとはしません。
高木さんに対し、あくまでも同じからかい勝負で、いつか勝って見返してやろうという、西片なりのポリシーを持って一貫して貫き通します。
高木さんの土俵の上で戦おうとしているんですね。
そこから出ようとはしないんです。
出ようと思えば簡単に出れるんですけどね、出ないんですね。
高木さんにとっては、気になる異性が毎日飽きずに同じように相手をしてくれて、毎日とても嬉しいことなんだと思います。
それも西片のポリシーがあるからなんですね。
でも西片君はそのポリシーが高木さんの土俵の中にあることを判っていません。
高木さんが西片の予期せぬ反応にときめく
そんな西片ですが、時折、高木さんが予期しない反応を見せることがあります。
これに高木さんはときめいてしまうんですね。
西片には内緒と言ってそれがいつどのようなシーンだったか、開示しようとしませんが、ところどころで高木さんのハートに刺さる行動を返しています。
原作漫画5巻9話「クリティカル」での西片のセリフ「高木さんと帰りたかったし」などがそうですね。
予期せぬ西片のセリフに、西片と別れた後に顔を赤らめてしまう高木さんなのでした。
また、西片との最初の特別な出会いや、西片のやさしさ・誠実さ、西片なりにポリシーを持って接してくれていることに加え、ときめいてしまうアクションを受け、高木さんはハートを射抜かれてしまうんですね。
西片が矢を放ったわけではありませんので、最初は高木さんの一方的な片想いですが、とにかく高木さんは西片のことを好きになってしまうのです。
西片は簡単には落ちない
高木さんのように可愛くて勉強も良くできる、機転の利く女子生徒に好かれたら、すぐにころりといってしまいそうなものですが、西片君は違います。
簡単には落ちないんですね。
高木さんからの猛烈なアタックを受けても、すぐに高木さんになびいたりしないんですね。
猛烈なアタックを自分のことが好きな証と捉えることができない鈍感さもありますが、それが好きな証だと捉えることはおこがましいと考えているフシもあり、欲が深くないんですね。
そういうところも高木さんが西片を好きな理由なんだと思います。
高木さんはそのような同い年の男子に初めて会ったのかもしれませんね。
西片にはガッツがある
西片は簡単にはへこたれないどころか、ガッツさえあります。
1日に95回も高木さんにからかわれて負けてしまうような日々を送っていますが、ねをあげず、弱音を吐きません。
逆に毎日負けてしまうのに、見返してやろうと毎日、手を変え品を変え、高木さんにからかい勝負を挑み続けます。
また、その日学校で高木さんにからかわれた回数の10倍、帰宅してから部屋で腕立て伏せをするくらい、根性があります。
それに、マラソン大会に向けて夜、ジョギングをするなど体力を付けようと努力しています。
西片はガッツのある努力家なのです。
このことも、高木さんのハートに刺さっている理由の一つだと思います。
席がずっと隣
クラスの席替えがあっても西片は、高木さんの隣になろうと席の交換をしようと試みたりします。
偶然が重なり、機転の利く高木さんの行動で、席替え後も隣同士になれたのでした。
そんなこんなで学校生活はいつも隣同士です。
お互い嫌がらず毎日濃密なコミュニケーションを交わしています。
気になる相手だったのが時を経て好きな相手になるんですね。
高木さんが西片を好きな理由は?出会いやきっかけについて考察!
西片はイケメンでもなければ、身長が高くてモデルばりのプロポーションでもなく、面白おかしいしゃべくりで始終楽しませてくれるわけでもない、一見どこにでもいる目立たないおとなしい普通の中学生男子です。
かたや、高木さんのような可愛くて機転が利き、勉強もできる中学生女子がなぜそんな西片を好きなのでしょうか?
出会いやきっかけが理由なのでしょうか?
出会いにときめいた!
上述したように入学式の日に二人は高木さんのハンカチが原因で印象的な出会いをしています。
この出会いに高木さんがときめいてしまったのは間違いないと思います。
おそらく、名字の刺繍がしてあるだけに、誕生日にもらったりしたような特別で大切なハンカチだったのでしょう。
特別なハンカチを落としてしまいましたが、届け出てくれた西片君は、高木さんにとって特別な人になったのでしょう。
好きになるきっかけは?
特別な出会いを果たしたあと、もっといろいろと西片のことを知りたいと思い、からかいを手段として西片とのコミュニケーションを深めていくのですね。
そしてそのうちに、西片のやさしさや誠実なところ、意外とガッツのある所などに惹かれ、だんだんと好きになっていったのだと思います。
高木さんのからかいに対する西方のリアクションもまた良いですよね。
西片より2枚も3枚もうわてであしらい上手の高木さんに全く歯が立たないわけではありません。
ときにやり返し、意外な面を見せたりします。
クリティカルなどがそのよい例ですね。
高木さんだけにしか見せない、西片の正直な反応や、くやしがり方が高木さんにとっては可愛く見えたのでしょうね。
高木さんが西片を好きな理由は?出会いやきっかけについて考察!まとめ
高木さんが西片を好きな理由、いかがでしたか?
原因となった出会いやきっかけについても考察してみましたが、いかがでしたでしょうか?
「からかい上手の高木さん」は、若者の素直な感情や気持ちの自然なやり取りが随所にあふれ出ていて、実にいい漫画ですね。
文部科学省の学校推薦図書に指定してもらい、全国の中学校の図書室に標準装備して欲しいくらいです。
この記事では、高木さんが西片を好きな理由を、出会いやきっかけなどさまざまな要素から記載してみました。
私は心理学の専門家ではありませんが、心理学の専門家から見るとどうなるか、なども気になる点ではあります。
現在、実写版映画が放映中なので、原作漫画についての話題も深まると良いですね。
高木さんが西方をなぜ好きか、みなさんの考えはいかがですか?
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